2012年6月27日水曜日

Index Ventures、新ビジネスに3億5,000万ドル出資

ロンドンのベンチャーキャピタル大手Index Venturesは、6度目のベンチャー投資を発表しました。

Index Venturesは3億5000万ユーロの資金をスタート段階のベンチャー企業に融資します。2002年にIndex Venturesに入社し、ロンドン支社を設立したDanny Rimer氏は「我々はスタート段階の企業にとても積極的だ。今も規模の拡大を求めるベンチャー企業を探している」と言います。

Rimer氏によると、同ベンチャーキャピタルは3分の2を欧州の企業に出資します。彼はユーロヴィジョン・ソング・コンテスト的な見方をしており、「イスラエルも含まれる」と言います。残りの3分の1は主に米国企業に出資します。

同社はロンドン、ストックホルム、ベルリン、テルアビブ、パリはイノベーションの宝庫であり、これらの地域に主に注目しているそうですが、Rimer氏はイノベーションはヨーロッパ中どこからでも生み出される可能性があるとしました。

Rimer氏が特に着目しているのは、①商業、特にファッション市場②クラウドと大量のデータ③モバイルとソーシャルサービス④金融サービスの五部門です。

また同氏はロシアとトルコにも注目しており、両国は現在初期段階にあると言います。同氏は「我々はロシアを中国やインドと同じように捉えている。アメリカの同業他社は中国とインドを拡大の機会と捉えているが、我々はロシアとトルコをそのように見ている」とコメントしました。

Index VenturesのパートナーBernard Dallé氏は逆境にある経済状況にも関わらず、この6回目の資金集めはそれほど困難ではなかったと言います。同氏は「過去12ヶ月において、我々は3回にわたり、およそ10億ドルの資金を集めた。我々のLPのパートナー達の基盤はしっかりしている。これまでのところ、我々の資金集めはすべて募集額オーバーとなっている。今回の資金集めも2、3ヶ月で完了した」と話しました。

しかしRimer氏は「2、3ヶ月で完了することもあれば15年かかることもあるだろう。しかし我々には長期にわたる経験があり、10年にもわたってLPとの関係を構築してきている」と指摘します。

欧州に関してRimer氏は「我々がこれほど欧州に注目しているわけは欧州の企業家たちが他のどの地域の企業家にも匹敵するほどの力量を持っていると考えるからだ。彼らの商品は非常にグローバルである。しかしこういったすばらしい技量を持った企業家は様々な問題に直面している。彼らの技術を会社のビジョンに据えるということは我々の大きな課題だ。ヨーロッパの企業は守りに入る傾向がある。そのため、積極的にリスクをとる我々VC(ベンチャー投資家)が必要なのだ」と語りました。

しかし文化的な問題がいまだヨーロッパの成長を妨げています。Rimer氏は「テスコやPrintempsといった企業から人材を引き抜くのは非常に難しいが、アメリカでは公正さが評価されるのでこれが比較的簡単である。もしうまくいかなかったとしてもさほど大きな問題ではなく、元の職場に戻ってくることもあれば、多国籍企業でより重要なポストにつくこともある。こういった文化はヨーロッパには存在しない」と話しました。



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