2014年4月30日水曜日

シャープレシオ(Sharpe Ratio)とソルティノレシオ(Sortino Ratio)を比較する

マネージドフューチャーズやヘッジファンドなど、投資商品の性質を表現するために、様々な統計が使われます。

中でも、多くの投資家が、商品を選択する際に比較・考慮するシャープレシオとソルティノレシオについて簡単に説明します。

シャープレシオ(Sharpe Ratio)とは、ウィリアム・シャープ氏(William Sharpe)により開発された、リスクに対する投資効率を表す数値です。

基本的には、リターンをリスクで割ってシャープレシオを求めます。この数値は大きいほど投資効率が良いことになります。

分母であるリスクには、投資商品のパフォーマンスの標準偏差を使うため、ダウンサイドだけでなく、アップサイドの振れにもネガティブに影響されます。つまり、プラスの変動率もリスクとみなされます。

しかし、投資家にとってはプラスのリターン、つまりアップサイドの振れは好ましいわけで、シャープレシオだけに頼って投資判断をするのは実践的ではありません。

この弱点を克服すべく開発されたのが、ソルティノレシオ(Sortino Ratio)です。

これはフランク・ソルティノ氏(Frank Sortino)が開発し、パフォーマンスが上方に振れたときの動きは除外し、下方(ダウンサイド)の振れのみをリスクと捉えて算出します。これもやはり、数値が大きいほど投資効率が高いことになります。

この二つのレシオを(簡略化した)数式で表すと、

シャープレシオ=超過リターン÷リスク(年率標準偏差)
ソルティノレシオ=超過リターン÷リスク(下方偏差)

となります。

超過リターンとは、リターンから、無リスク短期金利を引いたものです。言い換えれば、安全資産(米国債や無担保コールレートなど)から得られるリターンを上回った部分のリターンです。

CTAなどを選ぶ場合は、リスク管理が大事です。その意味でも、ダウンサイドのリスクに焦点を当てたソルティノレシオも参考にすると良いでしょう。





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2014年4月29日火曜日

マネージドフューチャーズ(CTA)プログラム、Non Correlated Capital: Positive Theta Program

アメリカのCTA(商品投資顧問)である、Non Correlated Capital(NCC、ノン・コーリレイティド・キャピタル)のポジティブ・シータ・プログラムについてです。

最小投資金額:$250,000 USD
ノーショナルあり:$125,000 USD~
年間平均リターン:+32.17%
開設以来累計リターン:+512.87%
最高36か月間リターン:+364.98%
最低36か月間リターン:+34.94%
平均36か月間リターン:+193.95%
プラス実績月数:59
マイナス実績月数:19
シャープレシオ:1.44
運用開始日:2007年10月
証拠金比率:20%
最大下げ幅(DD):-14.08%
管理費:2%(これはお問い合わせ頂ければ1%までディスカウント可能です。)
成功報酬:20%
運用資産総額:$32,383,102.68 USD
ハイウォーターマークあり
運用資金のロックアップ期間なし
解約・償還:随時・毎日可能
購入手数料:なし
解約手数料:なし


取引手法と戦略:
裁量取引、オプション取引、分散型。

年間実績:
2007年 +6.78%
2008年 +11.90%
2009年 +140.14%
2010年 +56.83%
2011年 +11.36%
2012年 +25.08%
2013年 -3.14%
2014年 +0.92%(3月現在)
注意:過去の実績は、管理費や成功報酬などの諸経費、運用の際に発生する一切の取引手数料を差し引いた後の数字です。またこれらの数字と実績は、米国先物協会(NFA)に報告・承認済みです。

月次・年次実績表を参照ください。









グラフを参照ください。
ここのデータは、上記に日本語訳しました。





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マネージドフューチャーズ(CTA)ブルーノーズ・キャピタル・マネジメントのBNC EI & BIプログラム

商品投資顧問(CTA)のブルーノーズ・キャピタル・マネジメント(Bluenose Capital Management, LLC)は、いくつかのCTAプログラムを提供しています。

中でも人気の2つのCTAプログラムについてです。

BNC EIプログラム


最小投資金額:$15,000 USD
年間平均リターン:12.44%
シャープレシオ:1.35
ソルティノレシオ:1.06
運用開始日:2010年7月
証拠金比率:75%
最大下げ幅(DD):-11.72%
管理費:2%(ディスカウント可能)
成功報酬:20%
購入手数料:なし
解約手数料:なし
ハイウォーターマークあり
運用資金のロックアップ期間なし
(随時、解約・償還可能)

取引手法と戦略:
裁量取引、オプションの売り、S&P500 Eミニを取引します。

年間実績:
2010年 +13.88%
2011年 +14.93%
2012年 +15.24%
2013年 -5.79%
2014年 +9.25%(3月現在)
注意:過去の実績は、管理費や成功報酬などの諸経費、運用の際に発生する一切の取引手数料を差し引いた後の数字です。またこれらの数字と実績は、米国先物協会(NFA)に報告・承認済みです。

グラフと表を参照ください。


BNC BIプログラム


最小投資金額:$30,000 USD
年間平均リターン:14.16%
シャープレシオ:1.35
ソルティノレシオ:1.10
運用開始日:2008年10月
証拠金比率:50%
最大下げ幅(DD):-16.81%
管理費:2%(ディスカウント可能)
成功報酬:20%
購入手数料:なし
解約手数料:なし
ハイウォーターマークあり
運用資金のロックアップ期間なし
(随時、解約・償還可能)

取引手法と戦略:
裁量取引、オプションの売り、S&P500 を取引します。

年間実績:
2008年 +2.46%
2009年 +20.17%
2010年 +21.30%
2011年 +22.42%
2012年 +12.98%
2013年 -6.73%
2014年 +7.51%(3月現在)

注意:過去の実績は、管理費や成功報酬などの諸経費、運用の際に発生する一切の取引手数料を差し引いた後の数字です。またこれらの数字と実績は、米国先物協会(NFA)に報告・承認済みです。

グラフと表を参照ください。















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2014年4月23日水曜日

ハイウォーターマーク方式の成功報酬とは?

マネージドフューチャーズやヘッジファンド、一部ミューチュアルファンド(投資信託)の手数料の一種に「成功報酬」というものがあります。

成功報酬を英語では「Incentive Fee」(インセンティブ・フィー)と言います。

「インセンティブ」には、

  • やる気を起こさせる、鼓舞する
  • 出来高による、能率による


などという形容詞の意味がある通り、投資顧問(CTAやファンドマネジャー)のモチベーションとなる報酬形態の一つです。

マネージドフューチャーズやヘッジファンドの業界では、「Two, twenty (2, 20)」と言われますが、「管理費2%、成功報酬20%」というのが、業界の(プロのマネーマネジャーによる)資産運用手数料のスタンダードとなっています。

ファンドやプログラムによっては、管理費が1%~4%、成功報酬が20%~35%ぐらいの幅で異なりますが、大半は「2, 20」です。

アグレッシブなプログラムで、成功報酬30%、など稀にあります。

では、この成功報酬が、何に対して20%なのかという問題ですが、これは運用成果である利益分、つまり出来高の20%です。

そして、ここで、ハイウォーターマークという概念が非常に大事になってきます。

これによって、

「出来高 = 過去の運用口座残高のピーク(最高水位)を上回った部分」となります。

ハイウォーターマークとは、「運用実績(パフォーマンス)の過去最高新記録」と考えればわかりやすいと思います。

つまり、運用口座残高の「過去最高水位」ですね。

簡単なCTAの例を使って、具体的に説明しましょう。

(成功報酬は、年間、月間、四半期ごとなど、プログラムによって異なります。以下の例では、月間で話をします。)


例えば、4月1日に10,000ドルで運用を開始、4月30日には10%プラスで口座残高が11,000ドルになりました。

この増加分の1,000ドルの20%の200ドルが成功報酬としてCTAなどの投資顧問に支払われ、残りの800ドルは投資家の口座に残ります。

5月31日には少しマイナスとなり、残高が10,500ドルでした。
この場合、成功報酬は一切発生しません。

6月30日にはロスを取り戻し、また口座残高11,000ドルになりました。
この場合も、成功報酬は一切発生しません。

なぜなら、口座残高の過去最高新記録であるハイウォーターマークに達していないからです。

7月31日には、ハイウォーターマークとなる13,000ドルになりました。

過去最高記録の11,000より2,000ドルのプラスですので、この20%の400ドルが成功報酬としてCTAに支払われます。

以上をまとめると、

$10,000で運用開始
4月:$11,000→ハイウォーターマーク=成功報酬発生
5月:$10,500
6月:$11,000
7月:$13,000→ハイウォーターマーク=成功報酬発生

となります。

ハイウォーターマーク方式の成功報酬制度の最大の利点は、投資家と投資顧問の動機や目的が一致するという点です。

投資家は資産を増やすことが一番の目的ですし、投資顧問も投資家の資産を増やして初めて報酬が支払われます。

こうして、利害の衝突(Conflict of interests)が避けられ、利害の一致が達成されます。





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2014年4月11日金曜日

アメリカでマネージドフューチャーズ(CTA)に投資:ブローカー(先物取次業者)とは?(その2)

前回につづいて、アメリカの商品先物業界におけるブローカー(Commodity Broker または先物取次業者)についてです。

特に、マネージドフューチャーズ(CTA、商品投資顧問)などの一任勘定口座形式で投資をする場合の、イントロデューシング・ブローカー(Introducing BrokerまたはIB)の役割について考察します。

アメリカでマネージドフューチャーズで資産運用をする場合、主に次の三者が関わり合います。

  • 投資家
  • CTA
  • ブローカー


そして、この三者はお互いに依存しあう関係にあります。

CTAは投資家の資産を使って投資・取引をするので、投資家(の資金)がいなければ、いくら投資戦略やプログラム(システム)があっても宝の持ち腐れです。

また、ブローカーはCTAのオーダーを受けそれを清算するので、ブローカーなしにはCTAは取引ができません。

そして、投資家は、CTAがいなければプロの運用や取引を享受できませんし、またブローカーがいなければ、投資家はCTAとの連携も取れなければ、取引口座を開設することもできません。

さて、この場合ブローカーは、トレード(取引)の意思決定のプロセスから完全に除外されます。

なぜなら、CTAの取引口座は、一任勘定口座というだけに、CTA(商品投資顧問)の一任により運用されます。

つまりCTAに意思決定権があるわけです。そしてその取引戦略は、開示書(ディスクロージャー・ドキュメント、またはDisclosure Document)に前もって明記されているので、その時の気分や状況で取引戦略を変更したりできません。

当然、ブローカーが取引を勧めたり、促したりすることもできません。

成功報酬を主な収入源とするCTAの唯一の目的は、リターンをあげて投資家の資金を増やすことにあります。

CTAは、取引手数料は一切受け取りません。むしろ、取引手数料は運用口座から差し引かれるので、取引手数料が高くなるほど、実績にマイナスにひびきます。

この構造は、投資家にとっては大きな利点であり、投資家びいきの仕組みになっています。

こうした、三者の目的や利害関係の仕組みにより、同じIBでも、自己取引の場合と一任勘定口座での運用の場合では、投資家に対する関わり方が変わってきます。





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アメリカでマネージドフューチャーズ(CTA)に投資:ブローカー(先物取次業者)とは?(その1)

アメリカの商品先物業界におけるブローカー(Commodity Broker または先物取次業者)について説明します。

ネット上でも、アメリカのブローカーに関する情報が、日本語だと極度に不足しているようです。

これは残念なことです。

なぜなら、アメリカのマネージドフューチャーズ(CTA、商品投資顧問)に投資するうえで、ブローカーは不可欠な存在であると同時に、ブローカーによって、顧客である個人投資家の投資経験は大きく変わってくるからです。

ブローカーには大きく分けて二種類あります。

マーケットにオーダー(注文)を出したり、それを清算したり成約に導いたりするブローカー・ディーラー(Broker DealerまたはBD)と、そのBDと投資家の取次をするイントロデューシング・ブローカー(Introducing BrokerまたはIB)です。

個人投資家である私たちは、IBと直接のやり取りをします。

IBは、投資家である顧客に、市場分析(マーケット・アナリシス)、取引助言、注文の処理、口座の開設・解約の手続き、その他様々な顧客サービスを行います。

IBの主な収入源は、先物やオプション取引にかかる取引手数料の一部です。

その他、サービス手数料や助言手数料などは通常受け取りませんが、商品によっては、口座開設の初期にのみ、その運用資金の数パーセントの手数料がかかることもあります。

取引手数料が収入源ということは、投資家の運用実績のプラスとマイナスにかかわらず、取引回数(ボリューム)が多ければ多いほど、実入りも大きくなるということになります。

なので、自己売買をしている投資家は、IBが勧めてくるトレードの助言が誠実で正直なものか、それとも手数料目的なのかという点に注意する必要があります。

良いIBというのは、投資家との長期的な関係を重視し、あくまで投資家の資産を増やすことに主眼をおきます。

一方、悪いIBは、とにかく取引と注文の数と量だけを追い求めて、すぐに投資家の口座の残高が減ってしまったり、マージンコールに陥ったりします。

但し、マネージドフューチャーズ(CTA、商品投資顧問)などの一任勘定口座形式で投資をする場合、事情は大きく異なります。

(つづく)




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2014年4月10日木曜日

マネージドフューチャーズ(CTA)の選び方の基準とポイント

みなさんは、すでにオータムゴールドなどのCTA(商品投資顧問)データベースはご覧になられたでしょうか?

もしかしたら、ちょっとガッカリされたかもしれません。

というのも、私自身もそうだったのですが、多くの個人投資家は、この類のデータベースでいろいろなCTAを調べているといくつかのことに気が付きます。

  • まず、最小投資金額がべらぼうに高い!(数千万円、数億円レベル)
  • そして、ドローダウン(マイナス実績の下げ幅)が大きい・・・
  • さらに、難しい統計や数字が英語で書かれていて、何がなんだかよくわからない・・・
  • 極めつけは、マイナス実績のプログラムも意外と多い・・・

いかがでしょうか?

少なからず、これに近いリアクションや印象を持たれたのではないでしょうか?

でも、ご安心ください。

今日は、マネージドフューチャーズ歴10年の経験を基に、私なりに「CTA選びのポイント」をまとめてみました。

今後は、これらの基準を基に、CTAを選んでみてください。

少しは役に立つはずです。



ポイント①、リターンを求めない!

投資なのにリターンを求めないとはどういうことだ?と思われるかもしれません。

当然、投資、資産運用である以上、プラス実績のリターンは大事なのですが、リターンにばかり気を取られて、狭い視野でリターンを追い求めると、その他の大事なポイントを見失ってしまいます。

なので、はじめはグッとこらえて、リターンを考えるのは後回しにしましょう。



ポイント②、投資金額で絞る!

マネージドフューチャーズ(CTA)のような、株式や債券市場との相関性の無い代替投資(オルタナティブ・インベストメント)資産クラスに投資する最大の利点は、ポートフォリオの分散化にあります。

有名な「モダン・ポートフォリオ・セオリー」によれば、資産の約20%~30%分をマネージドフューチャーズのような代替投資案件に分散するのが、リスクを抑え、リターンを上げるのに最適だといわれています。

もし資産合計が1,000万円の方なら、260万円前後を、1億円なら2,600万円前後をターゲットにするといった具合です。

マネージドフューチャーズへのアロケーション(配分)が、あまりにも大きすぎたり、小さすぎたりすると、ポートフォリオの全体から見た場合に、インパクトが大きすぎたり、小さすぎたりします。

すると、ボラティリティを抑え、リターンを拡大するという、ポートフォリオ分散化の効果を最適化することができません。

ちなみに英語では、Over Diversification(過大分散化)とか、Under Diversification(過小分散化)と言います。



ポイント③、過去の実績が3年間以上に満たないものは足切り!

様々なCTAの実績のグラフを見てもらえばわかると思いますが、多くのCTAは運用開始したての頃は大きなプラス実績をだす傾向があります。

素人は、ハイリターンの魅力に惹かれて、思わず投資してしまいます。

すると、数か月後、あるいは翌年から大きくマイナスに転じる、なんてことがしばしばです。

マネージドフューチャーズやヘッジファンドの業界では、はじめの3年間は様子見をするというのが基本原則です。



ポイント④、マイナスからプラスに転じるリカバリーの期間に注目!

CTAの資料には、ドローダウンとリカバリー期間の比較があります。(このデータが記載されていない場合は要注意。)

つまり、ドローダウンの大きさ(英語では「深さ」と表現します)と、それを取り戻し(リカバーすること)プラスに転じるまでに何ヵ月を要したかが示されています。

質の良いCTAというのは、このリカバリーの期間がわずか1ヵ月とか数ヵ月の短期間です。



ポイント⑤、ボラティリティとリスクの許容範囲を考える!

(この文脈での)ボラティリティとは、簡単に言えば、実績の上下のぶれ幅です。

これが大きいか、小さいか、CTAの扱う商品・市場や取引手法によって変わってきます。

また、投資家一人ひとりで、リスク許容量は異なります。

結局、投資をするのは他でもない投資家本人であり、運用資金も、投資家自身のお金です。

最後は、自身の自己責任と判断で、投資決定することがとても大切です。



ポイント⑥、過去の実績を検証!

免責事項にあるように、「過去の実績は将来の結果を保証するものではありません」が、それを大いに参考にしましょう。

過去の実績が将来の結果を保証しないというのは、実にもっともな話です。

将来の結果が保証されていたら、それは投資ではありません。

しかし、投資判断をするにあたっては、過去のデータを参考に、将来の見通しを立てるしかありません。

この時点で、ポイント①のリターンに注目して、将来の期待に変えましょう。



ポイント⑦、信頼できる先物ブローカーをみつける!

先物ブローカーとは、つまり先物取次業者です。

米国で先物取引をするには、ブローカーは不可欠です。

ブローカーは、CTAのオーダー(注文)を取り、清算したり、投資家の口座を開設したりします。

つまりブローカーなしでは、マネージドフューチャーズも取引も成立しません。

さらに、投資家にとって重要なのは、ブローカーが投資家(顧客)との直接の窓口であり、アドバイス(助言)や顧客サービスを提供します。

CTAはプロの投資顧問(マネー・マネジャー)なので、顧客サービスやマーケティングはほとんどしません。取引にのみ専念します。

問題は、日本語が話せて、日本人と電話やメールでコミュニケーションが取れて、かつ信頼できるブローカーを見つけるということです。

普通は、ブローカーはサービス料や手数料などのフィーはチャージしません。無料です。

タダで得られるサービスなので、これを利用しない手はありませんね。

ブローカーについては、ネット上を見ても、日本語での情報が非常に不足しているので、今後いろいろ書いていきます。



以上です。

役に立ちましたか?

ぜひ参考にしてみてください。





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2014年4月4日金曜日

グローバルシグマ(CTA)は何が世界一なのか

グローバルシグマ・グループ社のCTA(商品投資顧問)プログラムについてお知らせします。

このマネージドフューチャーズ形式によるCTAプログラムの正式名称は、グローバルシグマ・プラス(Global Sigma Plus)です。

このCTA、何がスゴイかと言うと、とにかくリターンが安定していて、尋常ではないリスク管理がされている点です。

シャープレシオは今現時点で、6.11という驚異的な数値です。まず間違いなく世界一の最高水準でしょう。

開設以来約4年半の間(53ヵ月間)、マイナスの月がたったの2回しかありません。

百聞は一見に如かずなので、以下のチャートと実績表をご覧ください。




























見事な右肩上がりの実績です。

赤枠で囲まれたYTD(Year to Date)が、年間リターンです。

その隣のDDはドローダウン(Drawdown)を意味します。2011年と2012年に一度ずつマイナスの月があっただけで、それ以外の年はマイナスの月が一度もありませんので、「N/A」(=Not Applicable)と示してあります。

その他の基本情報は以下のとおりです。

最小投資金額:$500,000 USD
ノーショナルあり:$400,000 USD~
運用資産総額:$212,500,000 USD
運用開始日:2009年11月
証拠金比率:40%
最大下げ幅(DD):-1.55%
管理費:2%
成功報酬:20%
年間平均リターン:18.70%
購入手数料:なし
解約手数料:なし
ハイウォーターマークあり
運用資金のロックアップ期間なし
解約・償還:随時・毎日可能

取引手法と戦略:

グローバルシグマは、主にS&P500の先物オプションを中心に取引しています。

同プログラムは、S&P500における、短期のディレクショナルとボラティリティの利ザヤからの収益を追求します。

同ストラテジーはシステム化されていて、通常はS&P500先物をロングまたはショートしたり、あるいは同オプションをショートしてプレミアムを回収します。

独自のシステムが、市場の機会を常にチェックし、S&P500の先物オプションにおける、リスクが最適化された取引を行います。

同プログラムはS&P500に対して、反相関関係、あるいは極めて低い相関関係にありますので、ポートフォリオの分散効果も高いです。

次のチャートは、同CTAとS&P500株価指数の値動きの比較です。
















2008、2009年の金融危機以降、米連邦銀行による史上最大の量的緩和政策によって、人工的に押し上げられた過去5年間の米国の株価指数(S&P500)の値動きをも凌ぐ実績です。

同CTAプログラム、開設からはじめの3年間くらいは最小投資金額が$250,000 USDでした。

しかし、その堅調な実績と魅力あるリターンに資金が殺到したため、その勢いを抑えるために投資金額の引き上げがなされました。

グローバルシグマのトレーダーである、ハンミン・ラオ氏のインタビュー記事もご参照ください。







オフショアの低迷、オンショアの台頭か?

日本では、『オフショアファンド』はかなり普及しているようです。

ごく簡単に言えば、

「オフショア = 税金免除(タックスヘイブン=租税回避地) + ハイリターン」

で魅力的、という印象を前面に出してマーケティングがされていますね。

また、近年では、マネーロンダリング対策が強化・発達の傾向にあり、国際的な金融市場において規制がますます厳しくなりつつあります。

これにより、番号口座(特に秘密口座など)の取得が困難となったり、国際送金の送金データに口座名義人の個人名が含まれるようになったこともあり、
法人設立を余儀なくされた投資家たちが、法的なリスクが低く、法人運営のコストが低いという理由からも、オフショア地域が好まれたという事実もあります。

日本で主み耳にするオフショア地域といえば、

バージンアイランド、香港、シンガポール、マン島、オーストラリア、ニュージーランド、スイスあたりでしょうか。

スイスといえば、私も以前スイスでの金融業者の企業に関わったことがありますが、規制の緩さに驚きました。

ライセンスの取得や、規制機関への登録などにかかるお金や時間が、とにかく安くて早い。

アメリカに比べると信じられないほど緩かったと記憶します。

まさにファーストフード状態。あまりのルーズさに、「これじゃあ、悪徳業者も横行しても仕方がないかな」とさえ思わざるを得ませんでした。

しかし、最近では、個人投資家の間では、オフショアの需要が低迷しているようです。

なぜか?

理由はさまざまですが、一つには、安全性の問題。

上述のような、マネーロンダリングのほか、実態のない悪徳業者による詐欺的行為が横行しています。

規制のない無法地帯で、アグレッシブなハイリターンを追及するよりは、手堅く安心して投資することを、健全な個人投資家は求めているのだといえます。

もちろんどこの国にも、巧妙な詐欺事件は発生しますが、個人経営の悪徳業者による投資家の資金の持ち逃げや、スパム的な送金詐欺のような行為は、比較的に少ないと言えます。

もう一つは、税金面での特典。

以前は、タックスヘイブンの魅力に惹かれてオフショアで投資・運用していた投資家たちも、オンショアにも税金面での利点があることに気づき始めています。

例えば、アメリカ国内のファンドでも、外国籍の投資家(つまり日本在住、または日本国籍の投資家)のキャピタルゲインに対する納税義務が無いからです。

つまり、米国内で、投資の収益に対して税金を払う必要がないのです。

最後に、完全分離保管による個別の管理口座、一任勘定口座の人気が上昇している点も、理由の一つです。

金融においては世界一規制の厳しいとされるアメリカの一任勘定口座で資産を運用するほうが、圧倒的に透明性、流動性、そして安全性が高いからです。

わざわざ、ハイリスクを負ってオフショアに行かずとも、アメリカの規制の中で、投資家としては保護されながら、税金免除を受ける。

理性ある投資家は、ますますオンショアへと資金を移行しています。





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マネージドフューチャーズ(CTA)の基本定義

マネージド・フューチャーズとは、

グローバルに先物・オプション市場で取引を行うCTA(Commodity Trading Advisors または商品投資顧問業者)による、システム的あるいは裁量によって行う先物取引のことです。

その投資対象となるのは、貴金属、小麦、コーン、砂糖、原油などの商品(コモディティ)のほかに、政府債券、株式指数や通貨などの金融商品も含みます。

米国におけるCTAは、CFTC(CommodityFutures Trading Commission または商品先物取引委員会)および米国議会に認可されている自己規制機関であるNFA(National Futures Association 全国先物協会)によって規制されています。

全てのCTAはCFTCに登録しなければならず、中でも顧客の口座で運用を行う業者はNFAの会員としても登録しなければなりません。

CTAはNFAにDisclosureDocuments(開示書) を提出することが義務付けられており、投資家はCTAを選択する際に開示書を通して、そのCTAの詳細を知ることができるようになっています。

また、NFAは開示書(特に運用実績の)、宣伝資料や取引活動の監査を随時行うなど、マネージド・フューチャーズは厳格な規制のなかで行われる先物・オプション取引の一つなのです。

知識や経験、財源のある個人投資家で、先物取引で成功している個人もいます。しかし、調査によれば、過半数の個人投資家が損失を出しているのです。

一方、マネージド・フューチャーズにおいては(119のファンドを対象に、1990年1月から1996年10月まで行った調査で)、全体の81%が収益を上げているという事実もあります。



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2014年4月2日水曜日

マネージドフューチャーズ(CTA)のランキング発表、トップ10に注目

業界でも屈指のマネージドフューチャーズ(CTA)情報サイト、オータムゴールドから、CTAのランキングが出ました。

このページの下のイメージを参照してください。

このランキングは、2014年2月現在のもので、過去5年間のパフォーマンスを基準に、運用総資産額が500万ドル以上のCTA(商品投資顧問)のみを対象としてます。

表の左側にCTAのプログラム名がリストされています。

その右側に、複利年間リターン、最大ドローダウン、シャープレシオ、オメガレシオ、ソルティノレシオ、最小投資金額、資金募集の有無が表示されています。

このリストは合計で3ページにわたるのですが、イメージとしては1ページ目しか表示されません。

もしオリジナルのファイルをご希望の方は、管理人までお気軽にお尋ねください。Eメールでお送りします。







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2014年4月1日火曜日

QEPとは?投資適格者とは?

米国市場において、マネージドフューチャーズには、30年以上の長い歴史があります。

従来、ロングとショートのポジションが取れて、マーケットが上げ相場でも下げ相場でも利益を得ることができるマネージドフューチャーズは、主に機関投資家や巨大な投機家によって利用されてきました。

しかし、過去10年ほどにわたり、個人投資家にも利用されるようになりました。

特に、2000年のドットコムバブル崩壊の頃をさかいに、マネージドフューチャーズの民主化、小口化が急速に進みました。

それでもやはり、マネージドフューチャーズやヘッジファンドにいざ投資しようとすると、アメリカではQEP(Qualified Eligible Person)、つまり「適格者」や「適格投資家」である必要があります。

ヘッジファンドなどは最小投資金額が基準が非常に高いことや、リスク・ボラティリティが高いことが、適格者であることが求められる理由の一つです。

これは投資家にとってもいいことですね。なぜなら、こうした規制の目的はほかでもなく、投資家自身を大きな経済的損失から守る、投資家保護にあるからです。

ところが、実はここ7~10年の間に、このマネージドフューチャーズの民主化はますます進み、最小投資金額が下がってきました。

ともあれ、QEPの定義については、本家本元、米国政府規制機関であるCFTCのサイトから参照しましょう!と思ったのですが、とてつもなく詳細で複雑な規定なので、NFAのウェブサイトから、概要だけを参照しましょう。

さて前置きが長くなりましたが、以下が、一般的なQEPの定義です。(ここでは、一個人としての定義のみとし、法人や信託の定義は一切除きます。)


  1. 最近の2年間の年収が、200,000ドル以上である、あるいは同2年間、本人と配偶者の年収の合計が300,000ドル以上であり、さらに当年の年収も同様の額となる見込みがある者。
  2. 市場価格で2,000,000ドル以上の流動資産を有する。 





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