2012年4月12日木曜日

ヘッジファンド、2006年ぶりの高成長を記録

ウォールストリートジャーナルによれば、ヘッジファンドは、2006年以来同時期年初来で最高のプラス成長を記録しました。本年は、4.94%のプラスです。

確かに、本年は株式も好調で、ダウ平均は年初来で8.1%のプラスなので、それと比較すると劣りますが、リスクをヘッジしつつ資産運用をするという観点と、株式・債券市場との相関性がないという意味からは、やはりヘッジファンドらしさを発揮していると思われます。

今年の第1四半期は、昨年とは異なり、政策関連の議論がファンダメンタルズの支配的な要因となり株式市場をサポートしました。それゆえに、イベントドリブン戦略を使ったヘッジファンドなどは全体と比較してもより大きなリターンをあげました。例えば、HFRI Equity Hedge Index(指標)は7.3%のプラスです。




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2012年4月10日火曜日

ヘッジファンドのさらなる民主化

皆さんもすでにニュースなどでご覧になっているかも知れませんが、昨日、4月9日、ヘッジファンドの今後を大きく変えうる重大なニュースがありました。そうです、ヘッジファンドの公募が解禁になったのです。

これまで、80年間の長きにわたり公募が規制され、私募のみで資金を集めてきていたヘッジファンドも、これからは公のメディア媒体を使っての募集が可能となりました。ヘッジファンドの民主化がますます加速することは確かです。

こちらが関連記事です。

そのヘッジファンドの8割がマネージドフューチャーズ戦略を使っているといわれています。




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2012年4月5日木曜日

投資家はマネージド・フューチャーズのETFに投資すべきか?

Auspice Capital のPresident 兼 CIO (Chief Investment Officer) の Tim Pickering 氏のインタビューのビデオです。なかなか興味深いのでご覧ください。


このビデオで話される主なトピックの一つに、カナダではETFの方が、ミューチュアルファンドよりも費用効率が高い一方、アメリカではCTAマネージド・フューチャーズ)の方がより戦略的である点が取り上げられています。なぜか?それは、各国の規制環境の枠組みに応じて、より効率的なファンド形態・運用手法が変わってくるからであると、同氏は語っています。

また、話題となっているファンド、HMF (Horizons Managed Futures) は、エネルギー、金属、農商品、金利、通貨を投資の対象としています。なぜ、こうした多用な市場で運用するのかとの質問に対して、同氏は internal portfolio diversification(ポートフォリオ内分散化)の重要性を説明します。

HMF は、ロングポジションとショートポジションの両方を立て、市場のトレンドをつかむ、いわゆるトレンドフォロー型手法を用います。

ETFの特徴の一つとして、誰しもがポートフォリオに加えるべき資産クラスであること、従来特定の大口資産家しか購入が認められていなかったETFが、現在は誰でも購入でき、投資家であれば必ずポートフォリオに加えるべきであるマネージド・フューチャーズをより身近なものにしたことをあげています。



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2012年4月1日日曜日

ヘッジファンドの民主化

米国金融規制当局、SEC(証券取引委員会)に登録をするヘッジファンドが増えてきています。

そもそもヘッジファンドの主な特徴の一つが、不登録で規制を受けていないため、あらゆる高度の運用技術が使えるという点なのにも関わらず、なぜこうした傾向があるのでしょうか。

主な理由のひとつは、40 Act という法律です。同法に拠れば、不登録のヘッジファンドは、募集できる投資家の数が100名(500名という特例もある)に制限されます。したがって、100名以上の投資家を募集したいヘッジファンドは、登録をしなければならいというわけです。

では、こうしたヘッジファンドは、なぜ100名以上もの投資家を募集する必要があるのでしょうか。それは、個々の投資家の投資金額が減少傾向にあるためです。つまり、ヘッジファンドを購入する投資家がより小口になってきているのです。こうした現象を、Democratization of Hedge Fund、つまり『ヘッジファンドの民主化』といいます。

80年代、90年代までは、ヘッジファンドといえば巨額の資産をもつ機関・個人投資家たちが、プライベートに資金を募りプロのマネーマネージャーが運用する、というのが主流でした。

しかし、特に2008年のリーマンショック頃から、ヘッジファンドの需要が高まりました。リーマンショックを受けて、投資家の間で株式や債券に対する不信が増大し、株式市場や債券市場との相関性がない、いわゆるオールタナティブ・インベストメント(代替投資)への需要が高まり、その代表的な金融商品ヘッジファンドの民主化が起こったのです。

しかし、そのヘッジファンドを凌ぎ、18%以上のプラスリターンを出したのがマネージド・フューチャーズです。



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