2014年4月30日水曜日

シャープレシオ(Sharpe Ratio)とソルティノレシオ(Sortino Ratio)を比較する

マネージドフューチャーズやヘッジファンドなど、投資商品の性質を表現するために、様々な統計が使われます。

中でも、多くの投資家が、商品を選択する際に比較・考慮するシャープレシオとソルティノレシオについて簡単に説明します。

シャープレシオ(Sharpe Ratio)とは、ウィリアム・シャープ氏(William Sharpe)により開発された、リスクに対する投資効率を表す数値です。

基本的には、リターンをリスクで割ってシャープレシオを求めます。この数値は大きいほど投資効率が良いことになります。

分母であるリスクには、投資商品のパフォーマンスの標準偏差を使うため、ダウンサイドだけでなく、アップサイドの振れにもネガティブに影響されます。つまり、プラスの変動率もリスクとみなされます。

しかし、投資家にとってはプラスのリターン、つまりアップサイドの振れは好ましいわけで、シャープレシオだけに頼って投資判断をするのは実践的ではありません。

この弱点を克服すべく開発されたのが、ソルティノレシオ(Sortino Ratio)です。

これはフランク・ソルティノ氏(Frank Sortino)が開発し、パフォーマンスが上方に振れたときの動きは除外し、下方(ダウンサイド)の振れのみをリスクと捉えて算出します。これもやはり、数値が大きいほど投資効率が高いことになります。

この二つのレシオを(簡略化した)数式で表すと、

シャープレシオ=超過リターン÷リスク(年率標準偏差)
ソルティノレシオ=超過リターン÷リスク(下方偏差)

となります。

超過リターンとは、リターンから、無リスク短期金利を引いたものです。言い換えれば、安全資産(米国債や無担保コールレートなど)から得られるリターンを上回った部分のリターンです。

CTAなどを選ぶ場合は、リスク管理が大事です。その意味でも、ダウンサイドのリスクに焦点を当てたソルティノレシオも参考にすると良いでしょう。





人気ブログランキングへ

0 件のコメント:

コメントを投稿