2012年6月1日金曜日

ヘッジファンド、小麦への投資は誤り、銅は正解


ヘッジファンドと他の投資運用会社は日照りによって反発を続ける米小麦に投資し、3日前市場が下落するまでの1週間でおよそ20億ドル(13億ポンド)相当の契約を購入したことが金曜日に発表されたデータから明らかになりました。

銅ではファンド・マネージャーは1週間で価格が大きく下落する直前に、およそ6億7000万ドル相当のロング・ポジションを手放していたことが商品先物取引委員会のデータからわかりました。

どちらともギリシャがユーロ圏を離脱する可能性が増したことやスペインの金融問題に反応した投資家やトレーダーが多くの市場でパニック売りを起こしたことにより引き起こされました。

ドルは対ユーロで2年間の最高値に近づき、小麦や銅といったドル建ての原材料に対するユーロ使用者からの需要を圧迫しました。

芳しくないアメリカと中国の経済データもまた、コモディティ価格の上昇を支えることができませんでした。

「欧州の混乱とユーロ安には高い相関関係が見られ、それが米ドルや米財務省証券以外の資産クラスに影響を与えている」とオレゴンのGreat Pacific Wealth Managementで資産配分を担当するSean McGillivray氏はこう述べています。
「結果として、銅やコモディティが全体として他の要素とは関係なくただ圧迫されている。」

CFTCによって発表された"Commitment of Traders"データによると、日照りが今年の冬の小麦収穫量を減少させるのではという懸念から、5月15日から22日までにシカゴ商品取引所で多くの大口投機家が小麦契約で強気になったということを示しています。この強気感情はCBOTの小麦先物が先週、16年間で最大の反発を見せたあとに高まりました。

CFTCによると、大口投機家は5月22日までの週でCBOT小麦のネット・ショートを58%減らし、これによりネット・ショートは8.5ヶ月で最も少なくなりました(ショート・ポジションは低い価格での投資)。

マネージド・マネーでは、ヘッジファンドや他の資産マネージャーが5月15日の終了時にはおよそ15億ドル相当だった小麦ネット・ショート・ポジションから、5月22日の終了時には2億4000万ドル以上のネット・ロングに切り替えました。

ファンド・マネージャーが予測していなかったのは5月22日に始まった3日連続の市場の反転で、CBOTの小麦ベンチマーク価格はおよそ6%下落しました。金曜には価格はおよそ2%回復しましたが、それでもおよそ1%低い状態で週末を迎えました。

CFTCによると、銅に関してはマネージド・ファンドがおよそ6億6700万ドルを売り、5月22日の終了時にはおよそ2億4500万ドルのネット・ショートとなりました。

これは1月以来、マネージャーによる銅のネット・ショート・ポジションへの初めての転換で、COMEXのベンチマーク銅価格が4月22日から23日の間に3%下落する直前のことでした。金曜には価格はおよそ0.5%回復し、0.6%低い状態で週末となりました。



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