2012年6月23日土曜日

ヘッジファンドがギリシアの隠れた投資機会を狙う

投資家George Elliott氏はかつて物好きとされていました。同氏はNaftilia Asset Management社の創業者として、ギリシア株投資のヘッジファンド設立に向け、資金獲得に動いています。

今年3月、同氏がロンドンのファンドマネージャーと会合した際、そのファンドマネージャーは、着席後数秒以内にギリシア株に賭けるつもりはないと明らかにしました。Elliott氏はただヘッジファンド戦略に関する話が聞きたかったのだそうです。

Elliott氏はその時に尋ねた幾つかの質問を我々に教えてくれました。「1998年のロシア財政危機の際にロシアに投資したか?」「アルゼンチンが‘10年前にデフォルトした後、同国に投資したか?」「2009年3月にS&P500が13年ぶりの最低水準に急落した際、米国株に投資したか?」これらの質問の答えは全てノーでした。Elliott氏はその時「それならばあなたは、私にギリシアのことでとやかく言う筋合いはない。あなたは20年に一度の絶好の投資機会を既に逃しているのだから」と反論したそうです。

そのファンドマネージャーは最終的に、新しいクライアントの意向に反してまでNaftilia社のGreek Opportunity Fundへの投資を約束したそうです。いったんElliott氏が個別銘柄のことを語りだすと、彼自身曰く、人々が興奮し始めます。Elliott氏は昨年10月に同ギリシア株式ファンドの勧誘活動を始めました。Elliott氏は「その頃我々はとてつもなく孤独だった。我々のように楽観的見通しを持つ者は数少ない存在だった」と言います。

ギリシアは5年間もの不況に苦しみ、失業率は21.9%に上ります。アテネ株式取引所は2007年末から90%も下落しました。英資産運用大手クーツのJames Butterfillグローバル株式ストラテジストは、ギリシア企業に関して「収益の持続性があまりにも不確実で先行き不透明だ。もし非常にハイリスク志向であればチャンスが見つかるかもしれない」とコメントしました。

関係筋によると、このような状況下で39歳のElliott氏は、5,000万ユーロ(6,300万ドル)のファンド資金を集めたそうです。彼は集めた資金をまだアクティブに運用してはおらず、ギリシア人が政府をきちんと立て直すのを待っているところです。

ギリシア国内では、有力政治家たちが国際融資を受け財政緊縮政策の解除するよう求めていく合意に至り、その後、6月20日に新民主主義党のアントニオ・サマラス党首が首相就任の宣誓を行いました。



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