2012年6月8日金曜日

ドーナツ社、1億ドルをブランド・ドメインに出資

インターネットアドレスは「.com」や「.org」を超え、大きく広がろうとしています。この拡大には、大きなビジネスチャンスが伴う --- あるベンチャー企業がその機会に乗じる計画です。

ウェブ登録会社のドーナツは、2011年に設立され、投資家から1億ドルの出資を募りました。同社の目標は、307個の新規"ドット・ブランド"を手に入れ運営することです。

ドーナツ社は新規の無印トップレベルドメイン (gTLD) --- ウェブサイトアドレスの「.com」に相当する部分 --- の次の公開に応募している数百もの企業のたった一つに過ぎません。応募者のリストと新しいドメインは6月13日に公表される予定です。

ドーナツ社の四人の共同創業者の一人であるDaniel Schindler氏は「これは非常に大きな話題です。とても長い間、話し合われてきた事です」と言います。

gTLDの拡大を促進しているのはICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)という、インターネット・ネーミングシステムを統括する非営利組織です。昨年6月、ICANNは受付を開始し、新しいgTLDへの数千もの応募を審査してきましたープロセスは今年前半に始まりました。

この機会を活かすために、Schindler氏を含む共同経営者は昨年正式にドーナツ社を立ち上げました。

同社は3,000個の仮定ドメインリストを作るところからスタートしたそうです。Schindler氏は「我々は複数の言語と文字を用いて、辞書に掲載されている単語のリストを作った。我々はgLTDを評価する独自の方法を作り出し、ドメイン数を絞り込んだ。307個でもまだ明らかに多い」と語っています。

ドーナツ社はそのリストを収納箱として利用しようとしています。Schindler氏は個別のドメイン名につていはコメントを差し控えました。多くの企業が公開日を前に競争的な立場から沈黙を守っています。5月30日にICANNは1,900通の応募があったと公表しました。

一部の企業は応募したgTLDを意図的に公表しています。グーグル社は先週、「.google」「 .youtube」「 .docs」 and「 .lol」など、応募gTLDの一部を公開しました。

ドメイン名一つにつき18万5,000ドルのコストがかかります。つまりドーナツは5,680万ドルもの大金を支払ったということになります。

これにはセットアップおよび維持にかかる技術的コストは含まれておらず、年間数千ドルから数百万ドルもの追加費用がかかる可能性があります。さらに、それぞれの応募には方針に関する覚書が要求されています。

Schindler氏は「これはチャレンジだ。そういうふうに言っておこう。この応募システムは我々のような規模の応募者向けではない。根気のいることだ」と話しました。

技術的な障害も応募者を悩ませました。4月12日、ICANNのウェブを通じた応募システムで、ユーザーのデータが他ユーザーからのアクセスを受ける不具合が発生した後、システムがオフラインとなりました。ICANNは当初システムの修復に数日間を見込んでいましたが、障害は一週間続きました。システムは最終的には修復され、gTLD拡大プロセスは6月13日以降本格的に指導する見込みです。ドーナツにとっても、307個のドメイン名の少なくとも幾つかは競争を強いられると予想され、慌しい時期となりそうです。

「.web」「.sport」といったドメイン名では、多くの応募者が同じキーワードをめぐって競争となることが見込まれます。複数の応募者が一つのドメイン名を望んだ場合、ICANNは全ての応募者を平等とみなしオークションを行う予定です。すなわち落札者には数百万ドルものコストがかかることもありえるのです。Schindler氏はその過程については心配していません。彼は「我々の目標は100%取得することだ。投資家が我々を支えている。今やお金を使うことは問題ではない」は語っています。



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