2012年6月20日水曜日

デル・イノベーターズ・クレジットファンド―デル社のベンチャー支援の4つのポイント


デル社が小規模ビジネス向けクレジットファンド(信用基金)を開設しました。これは業界初の試みといえます。Dell Innovators Credit Fundは、1億ドルの資金をもとにベンチャーキャピタルもしくはエンジェルファンドから資金を調達したベンチャー企業への支援に乗り出します。

同ファンドはデルの最初の駐在企業家Ingrid Vanderveldt氏が発案しました。Vanderveldt氏は多くの企業家が資金調達は行ったものの信用力が不足していることに気付いたことが、クレジットファンド設立のきっかけになったと言います。

世間は同クレジットファンド設立の発表でざわついていますが、どのようにこのクレジットファンドが機能するか詳しく見ていきましょう。

1. Dell Innovators Credit Fundは全ての起業家が利用できるわけではありません。これには複数の資格を与える人が必要です。まず初めに、起業家は応募までの90日以内に、指定されたベンチャーキャピタルあるいはエンジェルファンドの資金拠出を受けていなければなりません。条件を満たせば、デル曰く"加速され限定された信用期間"において、Dell Financial Servicesから資金調達額の上限10%(上限15万ドル)を借り入れることができます。

2. 投資ファンドから資本注入を受けたベンチャー企業が、なぜお金を借りる必要があるのでしょう?デルの個人ユーザーおよび中小規模企業担当統括責任者スティーブ・フェリス氏によれば、同クレジットファンドは、株式から得た貴重な資金を他のビジネス用途に使うために保持しておき、起業家が企業を成長させるためのテクノロジーを提供するものです。つまり、すでに調達した資本はテクノロジーではなく、収入を生むことに振り向けようということなのです。

3. フェリス氏は多くの起業家にとって成長の鍵となるのは国際的なビジネス拡大だと言います。同氏は「小規模ビジネスがより多くの市場、国、およびサプライチェーンを利用するためにはテクノロジーが必要です。テクノロジーへのアクセス向上は、これまでグローバルな起業活動を支えてきました。世界はこれまで新たなアイデア到来と、それに伴う大きな利益で目覚めてきました」と語りました。フェリス氏は米国の起業家に、"世界は消費者だけではない。パートナーの存在も無視できない"とアドバイスしています。そしてもちろんクラウドサービスやバーチャルサービス等の新たなテクノロジーもグローバルな活動を後押しするでしょう。

4. 自己資金で起業した起業家に対しても、デルは一部の機会を提供しています。Vanderveldt氏は駐在起業家コミュニティの拡大を計画しており、今後数ヶ月にわたって研修映像、eラーニング、専門家からのアドバイス等の新たなサービスを付加していく予定です。Vanderveldt氏の目標は、デルの1,000万もの中小ビジネスの"ワンストップ店舗"創造することです。



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