2012年6月14日木曜日

ヘッジファンド運用資産、2016年までに5兆ドルへ=シティ調査


ヘッジファンドは2016年までに運用資産を2倍以上の5兆ドルにまで増やす可能性があるとシティ・プライムファイナンスの調査が明らかにしました。今年で3度目となるシティによる年次調査は、配分、運用、もしくは検討中資産が8210億ドルとなる73の“業界関係者”に対して行ったインタビューに基づいています。

この調査は「ヘッジファンドへの機関投資:Product Convergenceを促進する投資家のポートフォリオ構築の展開」という題がついており、機関投資家がドル加重配分のみではなく、リスク予算にも基づいた配分に再び焦点を合わせていることを示しています。「ヘッジファンド・ストラテジーへの機関による配分の第二波が来ており、ヘッジファンド企業によって運営されるロングのみのストラテジーへの新たな配分も増えている」とシティ・プライムファイナンスでビジネス・アドバイザリー・サービスの米代表を務めるSandy Kaul氏は言います。

シティによると第一波は2003~2007年に起こり、機関がオルタナティブ資産に1兆ドル以上をつぎ込んだということです。「機関は長年ヘッジファンドに配分してきたが、このような投資は保有ポートフォリオの中心部ではないと考えられてきた」とシティ・プライムファイナンスのAlan Pace代表は言います。「しかし、今はそうではない。現在では投資家はポートフォリオ全体の中でリスク調整により焦点をあてているため、ヘッジファンドへの配分は今後、機関のポートフォリオにおいて中心的な役割を果たすことになるだろう」。

この調査は世界中でヘッジファンドに投資される資産が現在の2.1兆ドルから5兆ドルにまで増える可能性があることを示唆しています。またシティは機関投資家が“リスクの遮断”とポートフォリオの分散化を目指して、さらに1兆ドルをヘッジファンドに配分することになるだろうと述べています。また、さらに2兆ドルが調整されたオルタナティブとロングのみの商品という形でヘッジファンド企業に配分されるだろうということです。その証拠にシティは成熟したヘッジファンド企業がその堅固な基礎構造と資源を、これらのサービスを提供するために活用していると指摘しています。



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