2012年6月1日金曜日

投資の選択肢を広げるミューチュアルファンド型のマネージドフューチャーズ


ミューチュアルファンドがマネージドフューチャーズに進出し、投資顧問会社がの成長分野へと乗り出すことがより容易になっています。

マネージドフューチャーズは一世代以上も存在していますが、ここ数年の成長により、金融市場のマネージドフューチャーズ分野の表出化を望む投資家と投資顧問会社が、より多くの選択肢を得られるようになりました。

その理由は今や広く知られるところです。様々な研究によって、マネージドフューチャーズは株式市場との相関性が無く、多角的なポートフォリオにおいて高いリターンを得やすいことが分かりました。

以前は、一部の個人投資家 — even those falling into the “sophisticated” category — は先物取引をはっきり避けていたかもしれません。今日では、米国だけで数百ものマネージドフューチャーズファンドおよびファンドオブファンズが存在し、運用資産は2,500億近くに上ります。さらに上場先物ファンドやコモディティのミューチュアルファンド、そして直近ではマネージドフューチャーズのミューチュアルファンドといった新商品が、ポートフォリオの多角化を望む投資家に選択肢の幅を広げてきました。

マネージドフューチャーズのミューチュアルファンドvsコモディティファンド

上場投資信託 (ETFs)や上場投資証券(ETNs)といった、上場型コモディティのほとんどは、コモディティ指数あるいはベンチマークにパフォーマンスが連動するよう設計されたロングのみのものです。例えば、指数と連動するPowerShares DB Commodity Index Tracking Fund (DBC)は、原油、灯油、ガソリン、天然ガス、ブレント油、金、銀、アルミニウム、亜鉛、銅、とうもろこし、小麦、大豆、砂糖の先物にロングを行っています。その他の上場商品は、特定のコモディティと連動するように設計されています。

様々なコモディティミューチュアルファンドも類似した投資を行っています。株式のミューチュアルファンドのように、コモディティのミューチュアルファンドも多数の投資家から資金を集めます。そして株式や債券の代わりにコモディティに投資します。事実、一部のコモディティミューチュアルファンドは、当初はOppenheimerやPIMCOといった伝統的な株式ファンドの会社によって設定されました。幾つかのファンドは実際に金塊などの現物コモディティに投資していましたが、大多数は先物市場に投資し、複数のコモディティまたはその指数と連動していました。

これらの投資手法がコモディティの表出化を導く中、マネージドフューチャーズのミューチュアルファンドが、投資家に馴染みのあるミューチュアルファンドのパッケージにマネージドフューチャーズの多角性かつ非依存性を組み合わせることで、新たなステップを踏み出しました。典型的なマネージドフューチャーズのミューチュアルファンドは、複数の商品投資顧問業者 (CTA)のプログラムを積極的に運用することで、取引スタイル、市場へのフォーカス、期間的枠組みに変化を持たせることが可能となっています。

今年前半、デンバーを拠点とし8億ドルの公募コモディティファンドで伝統的ロング運用を行っているEquinox Fund Management社が、MutualHedge Frontiers Legend Fund (MHFAX)という名の、最低投資額2,500ドルのマネージドフューチャーズのミューチュアルファンドを設定しました。伝統的なコモディティファンドが通常株式市場との相関性を制限するために株式指数やその他の先物を組み入れない一方で、マネージドフューチャーズは、CTAがロングとショートの両建てを行うことができるため、さらに多角的に投資できます。Equinoxの社長でCEOのBob Enck氏は、ロングのみの伝統的コモディティ連動ファンドにマネージドフューチャーズの柔軟性が組み合わされた点を強調しています。

Enck氏は「マネージドフューチャーズは6種のどのコモディティにもロングとショートを行える」と言いました。

Frontiers Legend Fundは、Enck氏曰く「非類似的投資哲学」を持つCTAによって、金属、エネルギー、農産物に加え、株式指数、金利そして通貨先物も組み入れています。

Enck氏によると、Frontiers Legend Fundは他のマネージドフューチャーズ投資のように特定の投資スタイルに設計されているそうです。

彼は「まず何よりも、これはクライアントの投資計画に沿って、多角的オルタナティブ投資ポートフォリオにマッチしていなければならない。これは収益が必要な人向けではない。成長型ポートフォリオをより多角化させるものなのだ」と言いました。

Enck氏は、マネージドフューチャーズは、投資家が支障なく、そして願わくばより高いリターンを得られる数少ない非相関的アセットクラスのひとつだと言及しました。

彼は「マネージドフューチャーズの真の利点は他のアセットクラスとの相関性がないという事実だ。実際、株式との相関係数は長期間にわたってゼロに近い」としました。

Enck氏はアクティブ運用と ETF/ETNの静的モデルの利点を比較しました。

Enck氏は上場型コモディティに言及し、「まず、ETF/ETNモデルはロングのみの運用でインデックス連動型なので、ある程度コモディティの値上がりを期待できる。一方CTAプログラムは、コモディティ価格の下落時にも収益を上げることができる」としました。

柔軟性はポートフォリオマネージャーにまで及びます。Equinoxのファンドは現在5つのCTAプログラムを組み入れていますが、その数は変えることができ、またポートフォリオマネージャーも「資産配分を現在の状況に合わせて変更できる。アクティブ運用には壊滅的なイベントが発生するという意味において、我々の運用チームは必要に応じて途中の調整を行うことができる」とのことです。

投資家の視点では、親しみやすさと使いやすさはこの商品の大きな魅力です。
Enck氏は「ミューチュアルファンドは使いやすく広く理解されている。ミューチュアルファンドは日々換金可能だ。投資家にどんな懸念があろうと、投資哲学を変えたいと思ったならば、その日に解約することができる。この種の商品は真の多角的ポートフォリオにおいて利用しやすい」と言いました。

最後に、Enck氏はミューチュアルファンドの持つ透明性とコストに言及しました。
彼は「妥当な議論としては、この商品を公募コモディティファンドや複数投資マネージャーによる私募プログラムとどう比較するかだ。ミューチュアルファンドは事務が均質的なのでコストを抑えられる。我々はコストを削り、他の商品よりも低い管理報酬を実現した」としました。




人気ブログランキングへ

0 件のコメント:

コメントを投稿