2012年8月28日火曜日

ヘッジファンド、ドルの強気派から離脱-G10のリスク低下で


8月27日(ブルームバーグ): ヘッジファンドや大口投機家は世界経済への信頼感拡大を背景に、ドル高を見込んだ投資を過去最速のペースで引き揚げている。

成長のもたつきや投資家のリスク資産敬遠の動きに伴い、米ドル高を見込んだ先物契約は6月に過去最高水準に増加した。現在、ヘッジファンドはこうした投資を反転しつつある。中国から米国まで各国の中央銀行が景気てこ入れを表明しているため、運用担当者はスウェーデンやオーストラリアなどへの投資でより高いリターンを確保しようと動いている。

トレーダーの間で比較的安全なドル建て資産への需要が低下している背景には、10カ国・地域(G10)などのソブリン債の保証コストが1年ぶりの低水準に下がっているほか、株価が2008年以来の高水準に達していることがある。金利が米国の約6倍の水準にあるスウェーデンの通貨クローナはこの1カ月、他のどの主要通貨よりも上昇した。一方、混乱の期間に逃避先だったドルと円は最も下げた。

コメルツ銀行の為替ストラテジー責任者、ウルリヒ・ロイヒトマン氏(フランクフルト在勤)は21日、「外為を含め金融市場全般でリスク許容度の回復が見られている」とし、「ドルから、豪ドルや北欧の通貨などファンダメンタルズ(基礎的諸条件)が健全な通貨に投資を分散化する動きが出てくるだろう」と話した。

ユーロと円、ポンド、カナダ・ドル、クローナ、スイス・フランを追跡するドル指数は7月24日に年初来高値となる84.1を付けた。その後、3%下落して8月24日に81.593となっている。先週の米ドルは対ユーロで1.4%安の1ユーロ=1.2512ドル。対円では1.1%安の1ドル=78円67銭だった。

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、21日時点で主要8通貨に対するドルの下落を見込んだ建玉は上昇を見込んだ建玉を差し引くと13万1512枚。6月5なる。




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