2012年7月3日火曜日

マネージドフューチャーズ運用者インタビュー-市場環境の変遷と好リターン継続の鍵

Eagle Trading Systems社の Menachem Sternberg氏(エコノミスト、トレーダー)は、グローバルな市場環境を分析し、グローバル金融市場の不安定期において同社の指針となりました。Sternberg氏は自由裁量型トレーダーで、クオンツシステム開発に携わっています。また同氏は自身のスキルと現在の投資戦略に活用しています。Sternberg氏はプリンストン大学で経済学博士号を取得し、Caxton社や Commodities Corp社など優れた運用会社でキャリアを積んだ後、現在はグローバルマクロ戦略を展開しています。我々はSternberg氏と、マーケット、経済政策、2008年の世界金融危機以降“普通化した”新たな市場環境について語りました。

-Sternbergさん、あなたのマネージドフューチャーズ歴は1970年代、Commodities Corp社での経験から始まりますよね。マネージドフューチャーズ業界は当時と比べてどう変わりましたか?また、たった今我々が直面している現在の時代はどのような特徴があると思いますか?

グローバルな市場環境そしてマネージドフューチャーズ業界は複雑に進化しました。またクオンツ戦略は、それが生まれた当時と比べて現在では格段と精巧化しています。まず市場の数や市場参加者数からして違いますし、そして当時の市場参加者の行動と比較して現在のそれは複雑かつ多様です。その理由の一つは、伝統的ポートフォリオを適切に分散化する手段として、機関投資家がクオンツ運用に熱い関心を寄せているからです。

-Sternbergさんは自由裁量トレードのご経験が豊富ですが、運用しているプログラムはシステム運用が大半ですね。どのようにトレーディングに臨み、また自由裁量型やシステム運用といった諸要素をどのようなバランスで取り入れているのですか?

ファンダメンタル、経済情勢、それらに対する市場の反応などを、常にバランスをとっています。自由裁量トレーダーとして頼るべきは自分の専門性です。自由裁量トレーダーは、たとえ本人が望んでも、多市場にわたる大量のデータを分析するなどといった広範な知識と能力は持てません。ですから彼らはより集中・特化する傾向にあります。また大半の自由裁量トレードは、市場のファンダメンタル分析に依拠します。今日では、情報の洪水と、情報が誰にでも手に入るという環境の圧力を受けています。自由裁量トレーダーはそもそも独自のプロセスと分析に基づいています。その結果必然的に、市況が変わっても対応するのは遅くなるのです。

-Sternbergさんのプログラムは10年以上も好リターンを出し続けていますよね。どうして継続的に成功し続けているのですか?

好パフォーマンスを継続させる鍵は、幅広い経験を持つことと、それを日々トレードで活かすすることです。現在の市況が明らかにしているところでは、戦略を練った上で市場に参加するということです。なぜなら、市場は周期的にフォーカスが移り変わる傾向があるからです。ここ数年、我々はリスクオン周期とリスクオフ周期の両方を経験しました。市場はニュースや政治的進展などに即座に反応します。周期的な移り変わりの時期を見極め、適切なタイミングで市場の主流から退き次の道へと向かうことが重要です。




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