2012年9月6日木曜日

アップル株が特許勝訴で最高値、アンドロイド勢との明暗鮮明に

27日午前の米国株式市場で、米アップル株価が過去最高値を更新した。米カリフォルニア州連邦地裁で争われていた韓国サムスン電子との特許訴訟で、アップルが勝利したことが好感されている。

今回の勝訴により、アップルは新型機「iPhone(アイフォーン)5」の発売を前に、モバイル市場で一段とリードを広げるとの見方が出ている。

グーグルの携帯電話向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したモバイル機器は世界全体の3分の2を占めており、これらアンドロイド勢がデザインの変更を余儀なくされれば、競争が激化するモバイル市場の勢力図が塗り変わる可能性があるためだ。

アップルは一時、過去最高となる680.87ドルまで買われた。

一方、グーグルは1.3%安。同日のソウル株式市場で、サムスン電子は7.5%急落し、時価総額およそ120億ドルが1日にして吹き飛んだ。

カナコード・ジェニュイティのアナリストは「サムスン製品の米国販売が差し止めされれば、アップルの米市場でのシェア拡大につながる一方、今回の判断を受けて、サムスンはアップルの特許を侵害しないよう取り組む中で、目先の製品発表が遅れる公算が大きい」との見方を示した。

グーグルがタブレット端末「ネクサス7」を発売してハード分野に参入したほか、マイクロソフトもタブレット「サーフェス」や携帯端末向け次世代OS「ウィンドウズ8」の投入でアップルを追撃する構えを見せるなど、モバイル市場の競争は熾烈さを増している。

今回のアップル勝利は、競争が激化する中で潮目の変化となる可能性があり、この日の株式市場では、アップル勝訴が追い風となった銘柄もある。

カナダ・トロント市場のリサーチ・イン・モーション(RIM)株は3.1%高。欧州市場ではフィンランドのノキアも買われた。

マイクロソフトも0.8%高となっている。

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